和漢廿四孝(柳下亭種員撰・重宣画)・6 藤原衛
母を恋しがって泣く、普通の子。身体を張って親孝行をしたというわけではないのよね。
『和漢廿四孝』(東北大学附属図書館所蔵)
出典: 国書データベース,https://doi.org/10.20730/100445689
藤原衛(ふじはらの まもる)・・・挿絵の振り仮名を見ると「やかもり」と読めるのですが、「まもる」が一般的のようです。
贈左大臣内麿の十男なり 二才のとき その母におくれ
五歳にして父にむかひ 母なき故を尋ねとひ 深く悲しめるさま
さながら 大人のごとし
御父内麿 唯人にあらずと寵愛他にすぐれ
竟(つひ)にその家をゆづり給ふ
十八才にして博学多才あまねく世にきこえ
時の人 尊教おほかたならざりしなん
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