和漢廿四孝(柳下亭種員撰・重宣画)・12 難波部安良賣
7・波自采女さんと似たような境遇の人。
『和漢廿四孝』(東北大学附属図書館所蔵)
出典: 国書データベース,https://doi.org/10.20730/100445689
難波部安良賣(なにはべのやすらめ)
筑前の人にて 幼稚(いとけなき)より きはめて父母に孝順なり
その母はやく世をさりければ 深くかなしみ歎き
旦暮 (土偏に夌?)墓にまうでつかふること 生る日のごとし
かくて十六才にして同国の住人
宗像の朝臣秋足(あきたる)の婦(つま)となる
不幸にして いく程もあらで秋足に
おくれしかば さまざまいひよる人あれども 二夫にまみえず
天長の帝きこしめして 位二級を賜り
貢ものをゆるさせ給ひぬ
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「言い寄る人がたくさんいたけど全部断った」というところがさりげなく大事なんでしょうね。美人は得ね。