義家の弟、義光。師匠の子息・時秋に笙の秘曲を伝えています。
著 大蘇芳年他『大日本名将鑑』明18.2. 国立国会図書館デジタルコレクションより

「大日本名将鑑 源義光」 月岡芳年 東京都立中央図書館TOKYOアーカイブより

源義光(みなもと よしみつ)
頼義の三男なり 新羅明神の社頭に於て元服す 依て
新羅三郎と号す 弓馬に長じ 古実に悉(くは)し 武田小笠原南
部等の祖なり 義光笙を吹くを嗜み 楽工豊原時元を師として
其芸に達す 時元病(やん)で死(しな)んとする時 其子時秋いまだ幼稚
なりしを以て家の秘曲を義光に伝ふ 後義光奥州の乱に下るに臨
み 時秋も駈(はせ)て是に従ふ 其心家の秘曲を受(うけ)んと欲するに在り 義光これ
を感じ足柄山に至て彼の曲を教えたり 大治二年義光卒す 時に七十二
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毎年9月に義光と時秋の故事を偲んで足柄峠笛まつりが開かれます。