コツコツ古典

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絵本故事談 巻之五・34 篠塚 (完)

新田四天王の一人、篠塚伊賀守重廣。

早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より

篠塚(しのつか)
篠塚伊賀守は畠山重忠六世の孫にて新田義貞の勇士なり 
大館氏明に偊(嘱?)して世田の城に在時大軍に攻破られ
士卒ことことく戦死す 篠塚只一人死せす 鉄棒を挟て
圍を出るに敵敢て向ことを得す
遂に去て敵舩に乗て自ら碇を挙て檣を起て 舟人を叱て
隠岐の嶋に送らしむ

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左で碇に凭れて寝てるゴツい人が伊賀守ですね。

篠塚さんは甲冑を着たまま泳いで船に乗り込んできて、普通二十人ががりで引き揚げる碇を一人で揚げちゃったそうです。規格外の猛者ですね。これには舟人たちも大人しく船を漕ぐしかありませんね。

 

ーーー 絵本故事談 巻之五 終 ---