コツコツ古典

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和漢廿四孝 (柳下亭種員 撰)・22 薩摩福依賣

こちらの孝女は薩摩福依賣(さつまのふくよめ)さん。お初にお目にかかります。

早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より

薩摩福依賣(さつまのふくよめ)
福依賣は薩摩の国なる賤しき民の娘也 元より家貧しくその父母ことに衰へ
つねに病むこと多ければ これをいたく嘆き 里人に雇はれ 身を苦しめて
わづかのあたへを得 薬を求め あるひはその好むものをととのへ参らするなど
尊教ことばに及ばず かくなすこと二十餘年 仁寿の帝の天聴に達し
位三級を賜はり 門に印をたてて家富み栄へけり

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家は貧しく、両親は高齢者。娘の福依賣さんは必死に働いて得たわずかなお金で、薬や親の好きなものを買いととのえ、大切に敬い20年以上暮らしました。これをお聞きになった仁寿天皇から位三級を贈られ、門に印を立てて家は豊かになりました。

 

福依賣さんがお土産と一緒に外出先から戻った場面ですね。両親の嬉しそうな顔。

青い丸の中はお金に紐を通した「銭縒(ぜにさし)」ですね。赤い丸の中には何かの包み。この中には薬か、もしくは両親の好きなものが入ってるんでしょうね。竹の皮で包んであるみたい。お団子とか?