熊谷直貞の子、熊谷直実。挿絵は敦盛との一騎打ちの場面ですね。二人とも袋を背負ってます。流れ矢よけにつける母衣（ほろ）だそうです。
「早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より
平直実（たいらのなをさね）
熊谷直実は直貞か子なり 平治の擾乱に源義平に属して
郁芳門を守る十六騎の一人なり 後頼朝に属す
常州佐竹の役 摂州一谷の戦に平山季重と先登を以て
軍功少からす 且篤盛を斬り獲て世人武名をしる
後述懐のことあり 出家して蓮生と名（なつく）
洛東の黒谷の寺に入 源空承認を師とし事ふ
承元二年九月十四日に死す 死するの日 豫（あらかしめ）期をさすといふ
ーーー
こちらの薄い赤紫色の花は熊谷草（クマガイソウ）。包み込むような花弁が母衣を思わせます。
そしてこちらの白い花が敦盛草（アツモリソウ）。色は赤っぽいのもあるそうです。花の形は熊谷草とよく似ていますが、葉っぱは全然違いますね。
