コツコツ古典

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絵本故事談 巻之五・15 児嶋高徳

樹に「天莫空勾践 時非無范蠡」という漢詩を彫った児嶋高徳。

早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より

児嶋高徳(こしまたかのり)
児嶋備後三郎高徳は宇多源氏佐々木の支流なり 元亨の
乱に高徳志を官軍に通し義兵を起さんと欲す 既して
笠置の城 陥(おち)たり 武夫帝を護して隠州に遷し奉る 高
徳兵を路の要に伏せて遮て 翠華を奪んと欲す 遷幸
他の道より過給ひて事ならす ひそかに行在所に詣 庭の桜
樹を斫て句を書していはく 天莫空勾践 時非無范蠡
警固の士 其意を知らす 乃帝に献ず 主上叡覧ありて
忠義の臣ある事を悟り給ふ 高時誅に伏して後 尊氏又
(最後の文字部分が破れていますが「又」という字が入ります)

謀反す 四に分れ五に裂て 海内鼎の如に沸く 高徳
始終忠義の軍に戦功を竭(つく)す 後に心を渝す
熊山所々の戦に戦功を竭す 後に名を三宅と改 
洛に入て組て尊氏を撃んと欲ること 発覚し
て信州に出奔る 其志を遂すといへとも世挙
て歎賞せすといふことなし

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日岡山に旅行して、赤磐市の熊山遺跡を訪れました。

 

遺跡の近くに熊山神社がありました。

 

神社の境内に児嶋高徳の史蹟がありました。

 

説明板はこちら。

詳しくは太平記を読め、ということのようです(笑)。