絵本故事談 巻之五・16 曽我兄弟
日本三大仇討ちの一つ、曽我兄弟。あとの二つは「赤穂事件」と「鍵屋の辻(伊賀越え)の決闘」です。
「早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より
曽我兄弟(そかけうたい)
曽我祐成同時致は河津祐泰か二子なり 祐泰没して後
曽我祐信に育せらる故に曽我を以て氏とす
祐成九歳時致七歳より父の仇を報するを以て寤寝に忘れす
建久みつのと(癸)の丑に頼朝富士野に狩す 二子潜に営中に入て祐経を
臥床に刺殺す 宿衛の士競ひ争て出 多く二子の為に死傷す 戦闘やや
久して後に仁田忠常祐成を切る 小舎人童に 五郎丸といふ 時致を虜る
時致頼朝に謁して鬱胸を咄て死に就く 人皆これを感賞す
世俗二子をゑにかくこと多し 和田酒もりの くさすり(草摺)引 十番切
らく馬 まくつくし等なり ここに略す
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