コツコツ古典

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和漢廿四孝 (柳下亭種員 撰)・18 小松内大臣重盛

小松殿、平重盛

早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より

小松内大臣重盛(こまつ ないだいじん しげもり)
重盛は平清盛公の嫡子なり 父相国 君をないがしろになし 民を苦しめ
よろづほしいままのおこなひのみ つのりしかば 深く悲しみ神明仏陀に誓ひ
聖賢の道をもつてさまざまこれをいさめ 我が命おはるの夕までも 父を
善道に導かんと心を砕き給ひけり さるによつて内府が存生には平家の傾くべきさまは
なかりけり

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平家物語巻二、「教訓の事」のシーンですね。後白河法皇を捕らえにいこうとする父の清盛を重盛が説得してやめさせるお話。本の通りなら、清盛はモコモコした衣の下に武装しています。直衣に烏帽子姿の重盛が来たので清盛は自分の武装を隠そうと急いで衣を羽織ったものの、胸から腹巻の一部が覗いていたのであわてて衣の前を合わせて隠した、なんて書かれています。

 

この絵は教育歴史画「平重盛・父の暴挙を諫め忠孝の道を説く」(明治31年

清盛の膝のあたりがはだけて、赤い草摺が覗いています。重盛怒ってます。