コツコツ古典

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英雄図会(葛飾戴斗1825年)・17 義仲 巴の前

中心の女武者は巴御前。右手遠くのほうにちらっと木曽義仲

ARC古典籍ポータルデータベースより

義仲(よしなか)  巴の前(ともえのまえ)
義仲は義賢の長子 義賢討れ給ふ時は二才にして中三権頭兼遠が養ひうけ
木曽山中に隠れ成長給ふ 幼名駒王丸 平家追討の宣旨を蒙り治承四年
都へ攻め登らんとて北国玖理伽羅峠に僅二千の勢を以て平家七万の大軍を
おしやぶり惟盛通盛敗軍して逃登る跡より追討して終に平家を西国に
追下し朝日将軍と自称し武威に(誇)り我意をふるはれければ義経範頼の
両将討手として鎌倉より押寄る 宇治瀬田に戦ひまけ 石田次郎が矢に
当りて粟津ヶ原に落命す 愛妾巴御前は兼遠が娘なりしが女に似気なき
希代の勇力 当の敵石田次郎が生首引ちぎり討死せんと血戦したりしを
和田義盛引組で生捕けり 後義盛の妻として朝比奈三郎をうめりとぞ

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大波乱の人生ですね。若いころの志穂美悦子さんで脳内再生されます。

 

↓ こちらは「日本怪力伝」に加藤清正後藤又兵衛など名だたる勇士とともに列挙されている巴御前

「絵本日本怪力伝(下)」国立国会図書館デジタルコレクション より

巴御前(ともへごぜん)
巴御前は木曽権頭の娘なり 樋口次郎の妹なり 木曽にありて源氏の
旗上せんとて権頭にしたがひ しばらく忍び居たまふうち旗上の時節
来りけるとき木曽義仲公は巴女の色におぼれ更に閨中に居給ふゆへ
軍兵ども口ずさみけるを巴女大ひにいかりして軍門に出て云けるは
君に添て有といへ共 源家再建を御いさめ申は しはしばなり
然るを色を以てふけるとは何事ぞとて大に怒り われを悪さまに
云けるもの三四人引出し 一つかみに勢力をはげまし膝の下に引すへしは
実に北国の英雄女と人々おそれけるとなり

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男性3~4人くらいまとめてコテンパンにしてあげるわ!