コツコツ古典

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絵本故事談 巻之五・9 佐々木盛綱

佐々木盛綱

早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より

佐々木盛綱(ささきもりつな)
佐々木三郎盛綱は宇多天皇の後胤 近江国佐々木の庄
に住す 父秀義 源の為義と父子の約あり 是によつて
平治の合戦に義朝に従て甚勲功を励む 義朝射(うた)
れて秀義平家に属することを嫌ひ 奥の秀衡を頼
まんとす 相模国に至て渋谷庄司重国に抑留せられ 
此に廿年を送り子四人あり 嫡男を定綱といひ 
二男を経高 三男を盛綱 四男を高綱といふ 
又重国か女(むすめ)を娶(めとり)一男子を産す 義清といへり 
家居頼朝の配所に近し 因て秀義つねに高綱盛綱を遣(つかは)し 
頼朝を訪(とふらは)しむ
後 平氏を攻るに及て佐々木兄弟戦功を尽して衆の目を驚かす
こと数度なり 就中備前国藤戸の海におゐて源平対陣するの日
盛綱浦の泉郎(あま)に習て其浅瀬を知り遂に馬を用て海上を渡て先登す

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数々の勲功を挙げた・・・のに、挿絵は善良な漁師を殺害する場面。