コツコツ古典

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欄間図式(上)・11 芦鴈

芦鴈(あしがん)

The British Museum所蔵

へいさのらくがんのづなり
すさきをたよりにして あしをおくべし
がんはあまりしけきも もやうよろしからず
上へつめて とりの尾のかたされたるは
何ほどきれてもくるしからず
下へさがりて くびのきれざるやうにすべし
おるるがん 上へつめ たつ雁は下へつめて
とかくかしらの ものにかまはぬやうに
ぢどりをすべし

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平沙の落雁の図なり 洲崎をたよりにして芦を置く可し
雁はあまり繁きも模様よろしからず
上へ詰めて鳥の尾のかたされたるは何程切れても苦しからず
下へ下がりて首の切れざるやうにすべし
降るる雁 上へ詰め 立つ雁は下へ詰めて
とかく頭のものにかまはぬやうに
地どりをすべし

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