コツコツ古典

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欄間図式(中)・12 住吉景

住吉さま再登場。シンボルの太鼓橋が堂々と。

住吉景

The British Museum所蔵

すへて家の内には水にゑんあるものを大一よしとすへし
松にそりはしめてたきもやうなり火にちかきもやうは
きらふ事也
哥に
われみても 久しくなりぬ すみよしの 
きしのひめまつ いくよへぬらん

住吉の まつを秋かせ ふくからに
こゑうちそふる おきつしらなみ
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すべて家の内には水に縁あるものを大一よしとすべし
松に反橋 目出度き模様なり
火に近き模様は嫌ふことなり

歌に
我見ても 久しくなりぬ 住吉の
岸の姫松 幾代 経ぬらん

また
住吉の松を秋風 吹くからに
聲うち添ふる 沖つ白波

ーーー

インテリアに、火に関連するものは置かないほうが良い、というお話ですね。欄間彫刻も水関連のものが縁起が良い、と。そう言われてみれば波や雨、水辺の花、魚など、水関連の題材が多いです。

江戸時代は大火になったら燃え広がらないように家を壊すしかなかった、という話も聞きます。現代でも火事は怖いですが、木造建築ばかりで消火設備も整わない江戸時代はさらに火を恐れたんでしょうね。