コツコツ古典

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欄間図式(下)・9 浪燕(なみにつばめ)

浪燕

The British Museum所蔵

なみにつばめ 春のもやうなり
これもいんぼりやうぼりともによろし
いんほりのときはつばめをなみにさはらざるやうにして
もつともよろし
目のかたちもなきもよろしかるべし
又なみのあいだに所々岩をあいしらいてもしかるべし
つばめはうみの中のいはにすをくふものなり
是をゑんすといふ
もつともなみにうたれて あなある岩にすをくふかたちよし
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浪に燕 春の模様なり これも陰彫り陽彫りともによろし
陰彫りのときは燕を波に触らざるやうにして最もよろし
目の形も無きもよろしかるべし
また波の間にところどころ岩をあいしらいてもしかるべし
燕は海の中の岩に巣をくふものなり
是を燕巣といふ
もっとも波に打たれて穴ある岩に巣をくふ形良し

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シロハラアナツバメの巣。高級食材になるツバメの巣ですね。ほぼツバメの唾液で出来ているそうです。