コツコツ古典

間違いがあったらコメント下さい。

絵本故事談 巻之五・6 俵藤太秀郷

英雄図会でも登場した藤原秀郷

早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より

俵藤太秀郷(たはらたうたひてさと)
藤太秀郷は魚名公の玄孫河内守村雄の嫡嗣なり
朱雀院の御宇に平親王将門と下総国辛島におゐて合戦し朝敵を亡し
其勲功に依て鎮守府の将軍となれり 初秀郷江州勢田の橋を過るに
橋の畔に神人ありて曰 家と敵し争ふ者あり如何とも為方なし
壮士 若(もし)亡(ほろほ)さは幸甚からんと 秀郷うけごひてこれを窺ふに
良峯の側より物有て来れり 其怪こといふはかり
なし即大箭を発て直中を射る遂に倒て死す
行てこれをみれはおほひなる蜈蚣なりけるとなり

ーーー

御伽草紙の「俵藤太物語」によると、勢多の橋に大蛇が横たわり、通行人を困らせていたとき、藤太は「少しも憚らず、かの大蛇の背をむずむずと踏んで彼方へ通りけり」と書かれています。

 

大蛇をむずむずと踏む藤太。日本武尊が伊吹山で大蛇を踏んで越えていったのとダブりますね。わざわざ踏まなくても、跨いでいけばいいような気もします。