金縹題名将手鑑 下之巻・12 堀川御所の義経
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
本日より金縹題名将手鑑の下の巻に取り掛かります。番号は上巻からの続きで12から始めます。次ページの赤で囲んだ部分までが義経の説明文です。金縹題名将手鑑上下巻で義経は三回登場します。昔から人気のあるキャラクターだったことがわかります。華やかで絵になる武将ですものね。
国立国会図書館デジタルコレクションより
九郎判官義経公は梶原が讒言によつて兄君の怒りに触れ
鎌倉腰越より義経公を追ひ返す
それより京都堀川に御所を定めてゐ給ふところに
頼朝より討手として土佐坊正じゅん(昌俊)夜討ちをかけたり
義経鋭き大将ゆへ悟り給ひ 亀井駿河に防がしむ
しかるに弁慶土佐坊を引捕らへ 首引抜いて捨てたりけり
これによつて御兄弟の中 いよいよもつて不和となり
義経主従 西国へ落ちんとて一まづ吉野へ入り給ひ これより静に郎党をつけて
都へ返し 主従は偽山伏となつて 奥州へ下り秀衡を頼みて安堵し給ひけり
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