コツコツ古典

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欄間図式(中)・7 夏 百合

百合は、その佇まいが絵になる花ですねー。クルンと丸まった花弁、真っ直ぐな雄しべや雌しべの存在感。葉も花を引き立てるようなシンプルさ。

The British Museum所蔵

ゆりはそのしなおほし づする所ははかたゆり也
もやうとりはさまさまにかゆるへし
花にはをあしらいていかやうにもつよきほりやうあるへし
たとへは葉とは 花とはなにてもかさねてちから
あるやうにすへし
葉さきのかくれざるやうをかんかへてほるへし
しへは花も葉もまへにしるす かはる事なし
かけにほるやうは前にしるす
桃のたくひをもつてしるへし
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百合はその品多し 図するところは博多百合なり
模様取は様々に変ゆるべし
花に葉をあしらいて 如何様にも強き彫りようあるべし
たとへば葉と葉 花と花にても 重ねて力あるやうにすべし
葉先の隠れざるやうを考へて彫るべし
しべは花も葉も 前に記す 変はる事なし
陰に彫るやうは前に記す桃の類をもつて知るべし

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百合の品種は100種類以上あるそうです。こちらが図案になった博多百合。まあ美しい。