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英雄図会(葛飾戴斗1825年)・21 畠山重忠

畠山重忠。人気のある武将さんですよね。

ARC古典籍ポータルデータベースより

畠山重忠(はたけやましげただ)
重忠は畠山庄司重能が嫡子にて鎮守府将軍良兼の末孫秩父六郎将恒の
後胤なり 代々源家に随従して武蔵国の守衛たり 重忠は畠山庄司二郎と
号す 母は三浦大助義明の娘なり 坂東八箇国に無双の強力 度々の
戦功挙て かぞへがたし 就中宇治川の合戦に佐々木梶原と等しく河中へ
馬を乗入半渡り行処に味方の武者水におぼれ流れんとせしを見て
馬上より手をさしのべ彼武者を宙にさしあげやすやすと河をわたりし大力を
敵味方一同に舌を巻てぞ恐賛しぬ 殺気を見顕す事丹練にて
また清心廉直なるを讒者の為に退られ無実の罪をうけ元久二年六月二十二日
愛甲三郎が矢にあたりて命を落す 嗚呼をしむべし 
行年四十二歳智勇清直後代の亀鑑たるをや
※亀鑑・・・手本、模範

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流されそうになった若武者大串重親を助けたシーンですね。この後重忠が重親を岸に放り投げたら、重親はちゃっかり徒歩立ちの先陣の名乗りを上げて、敵味方から爆笑が起きたという(平家物語より)。